徳島県に日本トップレベルの広さを誇る美術館があるのをご存じでしょうか。それは、かの有名な渦潮のすぐそば鳴門市にある大塚国際美術館である。古代から現代美術まで約1,000点もの展示品があり、広大な敷地を持つ本美術館はあまりにも広いので、モデルコースや平均所要時間を公開してはいるものの、実際のところ普通の人が見に行くとどのくらい滞在しているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、美術系の関係者でもない一般人の筆者が実際に訪問し、どのくらい見学に時間がかかったのかをご紹介します。本記事を読めば、実際にかかる鑑賞時間や自分だったらどれくらい時間が必要になるのかという目安が分かると思います。来館予定の方はぜひ予定を立てる際の参考にしていただけると幸いです。
実際にかかった滞在時間は?
結論から申し上げますと、ずばり自分が訪問した際の滞在時間は開館9時から閉館17時までの8時間、丸一日でした!それでも、最後の現代アートエリアは割とサクサク歩いていた方だとは思うので、本当に根っこから美術がお好きな方はもはや一日だけでは足りないのではと思えるほどの広さでした。
では、いったいなぜこんなにも見学に長い時間を要するのか。3つの観点から説明していきたいと思います。
圧倒的な広さ
滞在時間が長い理由1つ目は、圧倒的な広さです。来館を検討している方でまず抑えておくべきポイントの一つです。冒頭でも少し申し上げましたが、当美術館はB3F~2Fまでの5フロア、鑑賞ルートは約4kmにも及ぶ日本最大級の美術館です。おそらく、少しルートをショートカットして歩き続けたとしても、それだけで1,2時間はかかるのではないでしょうか。
美術館の広さについては、入場した瞬間から感じさせられます。それがこちらのシスティーナ礼拝堂です。バチカン市国に実在する礼拝堂をモチーフに再現した大型ホールですが、美術館内に礼拝堂をまるまる再現してしまうあたりから他の美術館とは一線を画すことを実感できるかと思います。
ちなみにこちらのシスティーナ礼拝堂では、1日2回、館長による壁画の解説がございます。たまたま座っていたので聞いていたのですが、とても話がうまく聞いていて全く飽きない内容でしたので、皆様もぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。スケジュール詳細についてはHPをご確認ください。
誰もが知る名画が山ほどある
滞在時間が長い理由2つ目は、誰もが知る名画が山ほどあるからです。大塚国際美術館がその名を轟かせているのは、館内の広さに加えて、世界の名画のレプリカが数多く存在しているからです。
例えば、こちらの「モナリザ」はもはや説明も不要なほどの知名度があるでしょう。また、右側の「真珠の耳飾りの少女」についても、中学生の美術の教科書などで見たことある人も多いのではないでしょうか。
一方、レプリカと聞くと「なんだ偽物かよっ」て思う人もいるかもしれませんが、レプリカだからこそ写真を撮ることができたり、間近で見れるといったメリットもあります。海外の美術館とかにある本物でしたら、写真撮影NGだったり、ちょっと距離を置いた規制ロープの外からしか見れなかったりしますからね。
そのほかにも、ゴッホの「ひまわり」やムンクの「叫び」など、特段美術を専門にしている人でなくても知っているような作品が、館内のいたるところに設置されております。そのため、一般の人々でも足を止めてじっくり見てしまうことから、滞在時間も長くなりがちなのです。
普通の美術館では、どうしても関心が薄い人だと途中で飽きてしまったりするかもしれませんが、誰もが知っている作品であれば自然と興味が沸き、楽しむこともできるのではないでしょうか。
解説文を読みたくなる
滞在時間が長い理由3つ目は、解説文を読みたくなってしまうからです。まあ、これは人それぞれなので全員には当てはまらないかもしれませんが、観光地で名所の解説書きを読むのが好きな方は同じかもしれません。
もしここが普通の美術館であり、あまり馴染みのなく知らない作品でしたらそこまで詳しく知ろうとはしなかったかもしれませんが、前項の通り誰もが知る名画が山ほどあるのです。そして、それらの多くは知ってはいるけど、作者がうろ覚えだったり、作品制作の背景ストーリーを知らないものなのです。
本美術館の絵画は、一つひとつこんな感じで短く簡潔に解説書きを記載してるので、気になって読んでしまいがちになり、結果として時間があっという間に過ぎてしまうのです(笑)
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、徳島県鳴門市にある大規模美術館「大塚国際美術館」について、丸一日滞在してしまうほどの見学所要時間を要する謎について深堀してみました。その理由についてまとめると以下の通りです。
こんな理由により、大塚国際美術館は一般人である美術素人の人々が見にいっても長時間滞在するほど満足感のある施設であるのです。
「渦潮のついでにちょっとだけ寄ってみるか」とか「美術品とかそんなに興味ないから寄る時間はちょこっとだけでいいや」などと思っていた方は、ぜひ今回の話を思い出しまして、じっくり見て回れるよう、余裕を持ったスケジュールを組んでみてはいかがでしょうか。
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